途中下車をすると大変な路線を挙げてみた

旅行を考える

1, 釧網本線

まずは北海道の網走から釧路までを結ぶ釧網本線をとりあげる。この路線は釧路から斜里町付近までオホーツク海沿いを進む。途中では小清水原生花園などを経由する。斜里町からは一転内陸を走って、屈斜路湖や摩周湖などがある地域を通り、最後は釧路湿原を進む。北海道・道東の自然を存分に感じられる路線である。途中にある北浜駅などは秘境駅とした有名だ。

この路線の本数は網走〜知床斜里までが1日6本、知床斜里〜摩周までが1日5本、摩周〜釧路までが1日6本と、かなり少ない本数だ。しかも運転間隔が偏っており、日中は5時間程度電車が来ない時間もある。観光地や景勝地が多いにも関わらず、鉄道で観光するのはなかなか難しい地域だ。

こういった、観光地に近く大きな都市間を結ぶ路線は特急列車が走りがちだが、釧網本線は普通列車のみの運行である。網走から釧路まで、3時間ほどの道のりを、ゆったりと巡る路線なのだ。また、特に山間部を通る場所ではエゾシカなどの野生動物が出没しがちで、ぶつかって遅延するということも多い。都市部との違いをいろいろと見せつけられる路線だ。

北浜駅からの景色

2、日豊本線

日豊本線は九州地方の小倉から鹿児島までを東回りで結ぶ路線だ。九州の西側には新幹線が通っているが、東側は在来線だけなので、日豊本線はソニックやにちりん、きりしまといった特急列車がたくさん運行されている。

日豊本線は距離が長いが、中でも特に本数の少ないのが佐伯〜延岡の区間である。この区間のうち、重岡から延岡方向へ向かう普通列車は、なんと1日1本だけである。逆方向も1日2本だけだ。そして重岡駅の隣、宗太郎駅は秘境駅として有名である。しかし、延岡方面の終電は午前6時54分だ。宗太郎駅から延岡方面に向かうためには次の日の6時54分まで待たなければならないが、周囲に民家などほとんどもなく、かなり厳しい。

だがこの区間は1日に9本の特急列車が設定されているので、特急料金さえ払えば、この区間を通過できる。宗太郎駅で下車してみたい人や青春18きっぷを使うしかない人は、ぜひ乗り遅れないように気をつけながら、宗太郎越えに挑戦してみてほしい。(私の友人は寝坊したせいで一日遅れになっていた…)

宗太郎駅

3, 田沢湖線

意外に大変なのが田沢湖線だ。田沢湖線には秋田新幹線が走っており、こまち号自体はたくさん走っている。しかし普通列車はかなり少なく、こまち号の止まらない駅は途中下車がかなり困難だ。特に角館駅〜赤淵駅までの区間では、普通列車の運行間隔が8時間ほど空く。一度降りたら1日がほぼ終わってしまう。

しかも、田沢湖線はこまち号の本数が多いため、普通列車に乗ると多くの列車に追い抜かれたり、行き違い待ちをしたりなど、停車時間がやたら長い場合がある。

田沢湖線の車内 乗客は1名

4, 鹿角線

鹿角線は、好摩から鹿角市を経由して大館へ向かう路線だ。途中は安比高原や八幡平など、東北地方の景勝地を経由するため、景色がとても良いのが特徴だ。しかしこの路線もなかなか厳しい。特に荒屋新町駅から鹿角花輪駅までの区間は1日6本のみで、昼前は5時間以上間隔が空く。しかも最近は日中に保線工事を行うことがあり、10時間近く間隔が開く日もあるそうだ。景色が良い路線であるからこそ途中駅で降りてみたいものだが、計画を立てるのがかなり大変だ。鹿角線は鹿角花輪駅から大館方面は少し本数が増えるので、途中下車をするなら鹿角花輪駅が良いだろう。近くにある鹿角あんとらあでは、有名な花輪ばやしなどを見ることができる。

鹿角花輪駅

5, 木次線

5つめに紹介するのは木次線である。木次線は広島県と島根県を結ぶ路線であるが、豪雪地帯を通るローカル線であるため、冬には長期運休となることで知られる。毎年1月から3月くらいまでの間は、出雲横田〜備後落合間で電車が全く来ないことが恒例行事になっており「冬眠」と言われることもある。

そう、この木次線の途中駅で途中下車してしまうと、運が悪い場合、3ヶ月待ちになってしまうのだ! まあ、これは冗談として、出雲横田〜備後落合間は平常ダイヤであっても1日3本しか列車が来ない。うっかり降りてしまえば、山間部で5時間まちだ。鉄道による地域輸送の厳しさが如実に感じられる。

備後落合駅

途中下車について

この記事では途中下車するとしんどい路線を紹介してきた。私も実際、全てではないがこれらの駅で途中下車したことがある。一度降りると、本当にやることがなくなってしまうのであるが、ぼーっと歩いていると、意外な出会いや気づきがあることも多い。駅周辺を歩いていると風情のある神社を見つけたり、面白い人に出会ったりと、時間を持て余すことの魅力も感じるのだ。暇な時間はある意味価値があるのである。暇じゃないと気付けないことに着目しながら、ぜひこれらの路線で恐る恐る途中下車をしてみてください。そのうち「1時間に一本”も”列車が走ってる!」という言葉が出てくるようになってくるはずです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

東大生による街歩きガイドサービス
この記事を書いた「旅行系東大生」と一緒に街を歩きながら歴史や文化に触れるツアーを不定期で開催しています。 詳しくは以下リンク(aini)よりご覧ください。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
旅行を考える

コメント

タイトルとURLをコピーしました