新潟県新潟市秋葉区、新津は鉄道のまちとして知られている。乗り換えの際に新津駅を利用した鉄道ファンも多いだろう。じつはこの新津は温泉地としての側面もある。それも少し変わった温泉だ。今回は日本一周を3回実施した東大生が新津温泉の魅力を紹介する。
新津温泉の特徴と歴史
新津温泉の泉質と始まり
お湯自体はほぼ透明で少しだけ白濁している。泉質はナトリウム塩化物炭酸水素塩泉で、塩分の強い温泉だ。新津温泉の特徴はなんと言ってもその匂いである。浴槽内は常にガソリンスタンドのような匂いがする。新潟県はかつて石油が産出されることで知られた。この新津温泉の敷地も油田として購入されたのだが、掘削をしていくと水分がかなり多量に含まれていたことから、油田ではなく温泉として活用されたそうだ。石油分が混ざっているためか、肌はツルツルになる。また浴槽をよく見ると黒い石油のカスが浮いていることにも気がつく。
新津温泉の昔
昭和26年に湧き出したこの新津温泉。現地の方が昔子供の時に訪れた際は、水面に黒い石油がぷかぷか浮いていたような記憶があると仰っていた。今は少し白濁しているくらいであるが、昔は少し違っていたのかもしれない。また浴槽についても、一つであることにはかわりないが、長方形の浴槽だったのが改修されて丸型の浴槽になったとも仰っていた。
新津温泉は間欠泉
この新津温泉は間欠泉としての特徴も保有している。3〜4ヶ月に一度、地上28mまで勢いよく温泉が吹き出すそうだ。館内には吹き出した時の写真がところどころで飾られていた。
新津温泉の施設
この新津温泉、プレハブのような見た目をしており、前を通っても素通りしてしまいそうだ。表でチケットを購入し中に入ると、浴場につながる長い通路が見えてくる。そしてこの両脇には広い休憩室がずらりと並んでいる。入浴料の400円に200円追加すれば利用できるそうだ。

温泉に入ると、浴槽は一つ。洗い場は非常に簡易な作りで、蛇口があるだけである。石鹸などもないので、使用する人は持参しよう。

新津温泉に訪れる人
この新津温泉は地元の方にもよく利用されているらしく、平日の朝に訪れた際は次から次へと近くの方がやって来た。話を聞いていると、もう20年以上通っているという方もいた。その方によると、普段も時々観光客が訪れるらしい。北海道から九州まで、日本全国からこの新津温泉をめがけて人が来るそうだ。温泉好きの界隈では、新津温泉に行ってからが本物の温泉マニアだとも言われているらしい。
また、新潟市の中心部に住み、新津温泉に週4で通っているという方もいた。その方によると、一年でアトピー性皮膚炎がほぼ目立たなくなったそうだ。湯治目的で新津温泉に通うかたも比較的多いそうで、その効果はお墨付きらしい。
また、この施設は常連さんが非常に協力的であると思われる。先ほど黒いカスが浮いていると紹介したが、そのカスを受けるためのネットが温泉の流し口に設置されており、その交換を毎日常連の方がやっているらしい。また、訪問した際も新津温泉の魅力などをたくさん説明してくれた。多くの方に愛されているスポットなのだ。

新津温泉訪問のおすすめ時間帯
私が新津温泉に訪れた際、現地の方からいろいろ話を聞いたのだが、話によると新津温泉に訪問するのは朝がおすすめらしい。その人曰く、温泉の湯量や温度の関係から昼過ぎになると水道水を沸かして投入しており、夕方にかけて温泉の濃度自体はだんだん薄くなるとのことだ。その人の話が真実なのであれば、新津温泉をより楽しむには朝の訪問がおすすめということになるだろう。そのおじさんは毎日朝一で入ってから仕事に行ったりしていたそうだ。

豊富温泉との違い
石油系の温泉と聞くと、まず最初に思いつくのは北海道の豊富温泉だという人も多いだろう。豊富温泉も石油臭がする点でよく似ている。実際、アトピーに対する効能などは類似しているらしい。だが、豊富温泉のお湯の色は黄色っぽい。豊富温泉は腐った植物から出る物質が含まれたモール泉であり、油分もずいぶん強く、衣服に着色するほど濃いのだ。この点が豊富温泉との違いだろう。一方、両方訪問した感覚としては、新津温泉の方が石油の臭いが強烈なのではないか、という感覚がある。あと、新津温泉は駅から15分ほどだが、豊富温泉は駅から徒歩90分である。意外に違いはたくさんありそうだ。
| 新津温泉 | 豊富温泉 | |
| 所在地 | 新潟県新潟市秋葉区 | 北海道天塩郡豊富町 |
| 泉質 | ナトリウムー塩化物炭酸水素塩泉 | 含ヨウ素ーナトリウム塩化物泉 ナトリウムー塩化物炭酸水素塩泉 |
| 物質の特性 | 鉱物 | 有機物+鉱物(モール泉) |
| お湯の色 | 微白濁 | 茶色〜黄色 |
| 発掘年 | 1951年 | 1926年 |
| 駅からのアクセス | 徒歩15分 | 徒歩1時間半 |


まとめ
今回は新津温泉を紹介した。「ハードコア系温泉マニアの聖地」とも言われているようで、まさに秘湯と言えるだろう。強烈な石油臭と温泉の効果を試しに、ぜひ一度行ってみてください。最後までご覧いただきありがとうございました。
新津温泉の情報
所在地:新潟県新潟市秋葉区新津本町4-17-13
鉄道アクセス:JR信越線・羽越線・磐越西線「新津駅」より徒歩で約10分
自動車アクセス:磐越自動車道「新津IC」より車で約10分
入浴時間:8時~18時30分
定休日:水曜日、8月13日~16日、12月31日~1月2日
料金:大人400円、休憩室利用者は+200円



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